4月中旬に近所のお宅から「オルゴールを修理してもらえないか」と個別に相談がありました。約40年位前、依頼者の息子さんが野沢小学校の卒業記念として作った手彫りの箱に校歌のオルゴールがセットされたものでした。依頼者はこの野沢小学校校歌の作詞者でもあって、もう他では入手できない特別な思い入れのあるオルゴールなので、音が出なくなってもずっと大切に持っていたとのこと。オルゴール機構部分を取り出してみると、樹脂製のギヤ部分が経年劣化して壊れてしまっていました。
難度の高い修理でしたが、機械系に強いDr.Tadaが職人技でギヤを復元し動きを調整していったところ、元通り手彫りの箱を開くと校歌が聞こえるようになりました。5/26に無事に依頼者にお渡しすることができ、とても喜んでいただきました。

<治療内容>

個別-5 オルゴール
症状: ゼンマイは巻けるが、急速に巻き戻り音が鳴らない
原因: ドラム側の樹脂製ギヤが経年劣化で破断していたためゼンマイの力が伝わらず空回りしていた
処置: 破断したギヤの歯列を再利用し接着剤で固定し、欠損している歯については樹脂板を芯にエポキシ樹脂を盛り付け、 ルータと精密ヤスリで整形して復元した
野沢小学校校歌が手彫りの箱に共鳴してきれいなオルゴールの音で蘇りました。
<治療の様子>



当初3Dプリンタで作成したギヤに置き換える予定だったが、歯車以外の樹脂部分にも劣化が見られ、作業時に過度な力を加えると破損が拡大する恐れがあり方針を変更
